関羽をかけて対決!! 最終戦


「うむ、いよいよ最終戦か。約3ヶ月間、長くもあり短かったようにも思うな」
 しみじみと感慨深げに趙雲が呟いた。目を瞑り、過去の戦いを回想し思いふけっていた。
「ちょっと、あなた。また当たらなかったからって現実逃避?」
 曹操の言葉に趙雲は固まった。どうやら図星のようだった。
「うぐぐ、さりげなく最終戦を迎えようと思っていたのに」
「1回当たったからって調子に乗って大口叩くからよ。空気読まないまぐれ当たりなだけなのに。やっぱりあなたはヘタレ馬券師ね。私に勝とうなんて100万光年早いわよ」
「勝負はまだ分からないぞ。最後の対決『有馬記念』に私が勝つ可能性はまだ残っている!」
「そうね。可能性だけは一応ね」
「………」
 趙雲は急に黙り込んだ。いつものように言いくるめられて黙り込んだ様子ではなかったことに、曹操は眉をひそめる。
「どうしたの?」
「うむ、お主とのこういったやり取りも、これで最後なのだなと思ってな」
「……そうね。最後なのよね」
 曹操はそう言って拳を握りしめた。そして、その手をびしっとある方向へ指差した。
「これでようやく関羽。あなたが手にはいるわ!!」
 きっぱりと曹操は言い放った。差した指の先にはもちろん関羽がいる。
「へ?私??」
 いきなり話と指の矛先を向けられ関羽は戸惑っていた。
「ちょっと待て!!勝負はまだ着いてないだろうが!」
「あら、そうだったかしら」
 肩をすくめて曹操はとぼけたみせた。
「金額では確かに差はあるが、まだ逆転の余地は充分に残されている」
 趙雲の言葉は自分に言い聞かせるようでもあった。
「むー、つまらないのだ!!」
 頬を膨らまし口を尖らせた張飛が2人の会話に入ってきた。
「そうだったな。鈴々は誰かさんが馬券を当て過ぎた所為で、もう勝てる可能性がなくなっているからな」
「そうなのだ!!だから曹操も星も楽しそうなのに、鈴々だけ置いてけぼりなのだ」
「うむうむ、全くだ。誰かさんのせいで最終戦を迎える前に勝機がなくなってしまったんだからなぁ。空気が読めない馬券の的中ってむしろ誰かさんの方ではないかな」
 ここぞとばかりに趙雲は張飛と結託して曹操を責める。
「ふん、負け惜しみね」
 それをたった一言で曹操は一蹴した。
「いや、ちょっと待て。まだ私は負けたわけではないぞ!」
「あら、そうだったかしら」
 つい先ほどと同じように曹操はとぼけてみせた。
「さて、そろそろ最後の馬券を決めようか」
 趙雲が一息吐いてから、おもむろに切り出した。
「その前に一応、おさらいしておきましょう。私が今+62000円だったわね」
「私は+3500円だ」
 趙雲の声がどこか小さめだったのは、金額も小さかったからだろうか。
「その差は58500円もあるわね。ふふふ」
 曹操が楽しげに自分と趙雲の差額をはじき出した。
「うむ、今回の対決でお互いに購入する金額が同じなら、その差も同じ。故に私は58500円を超えるように馬券を買わなくてはならない、ということだな。オッズも考えながら買わなくてはいけないな」
「まずは私が決めるわ。その方があなたも考えやすいでしょうし」
「うむ、そうだな」
「8枠13番ダイワスカーレットの単勝に10000円よ」
「そうきたか。やはり最後まで牝馬を貫くのだな」
「当たり前よ。で、あなたは?」
「うむ、……(能書きが長いので以下略)」
 趙雲の能書きが見たい人はここをクリック。
「1番カワカミプリンセス、5番フローテーション、10番マツリダゴッホ、12番アサクサキングスの馬連4頭ボックスで勝負だ。金額は1−10が3000円。5−10、10−12が2000円。1−5、1−12、5−12が1000円だ。このどれかが的中すると私の勝ちだ」
「あなたが外れると、私が当たっても外れても勝ちってことね」
「うむ、そうなるな」
「いよいよ、これで最後ね」
「うむ、泣いても笑っても、勝敗が決まるぞ!!」



 ということで、関羽をかけた対決最終戦がやってまいりました。
 いよいよこのレースで最後です。
 長かった戦いも終止符が打たれます。
 最後にどちらが勝つのか。
 どちらかの馬券が当たるのか。
 はたまたどちらも外れて、曹操が勝ってしまうのか!?
 時間のある方はテレビやウインズなどで是非、リアルタイムで有馬記念を見届けてみてください。

 最終戦の有馬記念は12月28日15時25分の発走です。



 曹操趙雲
前回の結果外れ外れ
12/27
現在の収支
+62000円+3500円
今回の馬券単勝
13番 ダイワスカーレット
10000円
馬連
 1−10 3000円
 5−10 2000円
10−12 2000円
 1−5  1000円
 1−12 1000円
 5−12 1000円




〜終戦〜 




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